ザ・スクールジャックとは?概要
ザ・スクールジャックは旧友7人の殺害を目的にスクールジャックを起こす犯罪者の視点・感情を追体験できる、不謹慎ネタとブラックユーモア満載のVIPRPG。
人によっては不愉快な気持ちになるケースも多い題材と演出のため、要注意作品でもあります。
一方で不謹慎ネタはフリーゲーム界隈では鉄板でもあり、たとえば昔には「麻原の野望」というフリーゲームも配信されたことがあります。ある意味、フリーゲームの歴史を汲む一本でもあります。
ゲーム内容
主人公は高校に進学せず、自堕落な生活を送っている亜冨丸 呈朗(あふがん てろう)。
ある日、自分をバカにする中学時代の旧友7人に偶然再会し、プツッとスイッチが入り、学校襲撃を企てます。
とにかく本作は不謹慎ネタのかたまり。
まず主人公の名前が名前な上、ビジュアルは目出し帽。過去の犯罪ネタが盛り込まれており、たとえばスーパーフリー事件の「スーパーヤリヤリサワ―」など実際のネタが登場。他にも火炎瓶や3Dプリンタで作れる銃も登場。胸くそが悪いネタがこれでもかと盛り込まれています。
このように書くと「評価すべき点などどこにもない・・・」と思える作品ですが、実はこれらの不謹慎ネタを一本の作品へと昇華させる開発者の手腕が、本作をただの胸くそ悪い不謹慎ゲームから「光る作品」へと高めています。
ゲームバランスとシナリオ、ネタ要素、そして危険すぎる本作の「オチ」のバランスが絶妙です。ここまでの説明で不愉快になった人はプレイすべきではありませんが、興味を持った方はオチまでプレイしてみてください。
ストーリー
主人公・亜冨丸 呈朗(あふがん てろう)の逆恨みによる旧友7人の殺害を目指すものです。
序盤は呈朗の自室での襲撃準備。「アーマーゾーン」で武器を買ったり、アイテム合成ができる「工作」機能で工作をしたりします。
準備ができたら学校へ。動き回ることができる時間は6時間まで。時間経過とともに学校内の情勢が変わったり、7人の旧友以外に強敵が現れたり・・・と色々起きます。100人以上の生徒にセリフが用意されているので、実はかなり細かいところまでこだわって作られてます。
戦闘
学校を周回する中で、各所で生徒の抵抗に遭います。生徒の抵抗を突破することが本作の「戦闘」です。進めていくと機動隊の突入と遭遇したりもします。
「物資」を使えば、生徒の抵抗は比較的簡単に突破できますが、手持ちの物資には限りもあります。自宅に戻って最初からやり直すことも可能です。
ザ・スクールジャック 考察・感想
とにかく全体的に不謹慎なゲームですが、意外と難易度が高く、やりこみ要素も深い作品です。
6時間の襲撃時間の間にも、あるキャラクターに「この時間帯には会えたけれど、別の時間帯では会えない」など刻一刻と情勢が変わっていきます。
また校舎のマップも広く、のんびり散策していると校舎までたどり着けずに体育館や部室周辺をうろうろするだけで結構時間が過ぎてしまいます。
クリア難易度を高めているのが旧友7人の殺害が「一度の襲撃でクリアすることが条件」であること。
一人を殺害したとしても、残り6人を倒す過程で自分が倒されてしまったらリセット。やってみるとわかりますが、旧友どころがモブっぽい弓道部にも勝てない・・・なんてことはしばしばです。本当にクリアするためには学校全体をくまなく把握し、かなり考えて行動しなくてはいけません。
繰り返しリセットされると同じ学校を何回も周回することになるので飽きがきますが、飽きさせない工夫として機能しているのがやはりキャラクターの多さとセリフの面白さ。また分岐も多く、主人公自身も分岐次第ではめちゃめちゃ大人しい人間になります。
個人的に好きなセリフは「犯罪少ない日本でマジメっつても相対的価値が何もない!誰も褒めてくれない!」でした。
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