ネフェイスト系フリーゲーム解説!Nepheshel(ネフェシエル)・イストワール系ゲーム紹介

フリーゲーム
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ネフェイスト系とは

「ネフェイスト系」とはフリーゲームのクラシック「Nepheshel」「イストワール」に代表される自由度が高い探索系RPGを総称するカテゴリです。

壮大なシナリオやストーリーを楽しむというよりは、広大なマップを探索し、その中で自由度の高い冒険を楽しむことが目的。

 

ハクスラ(Hack and Slash)系が「戦闘そのものを目的とするRPG」とするならば、ネフェイスト系は「冒険そのものが目的のRPG」。

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時間制限やアイテムの入手制限も気にせず、極論を言えば「旅の目的」も気にせずマップ探索を楽しむのが、もっとも贅沢な遊び方です。

初見であれば攻略Wikiを見ることはまずおすすめしません。

 

たとえば「イストワール」の場合、主人公の旅の目的は「世界崩壊の原因を突き止め、その元凶に立ち向かうこと」で、ゲームの時間経過とともに世界はどんどん崩壊していきます。

しかし世界がめちゃくちゃに崩壊したからといってゲームオーバーになるわけではなく、崩壊した世界を探索するのはこれはこれで楽しめます。サクサクとシナリオを進め、タクティカルな戦闘でどんどん先に進めば5時間程度でクリアすることも可能ですが、ゆったり探索しながらプレイすれば20時間〜30時間は楽しめます。

 

このようにRPGの一方通行的なシナリオ進行に縛られない、オープンワールド系のような自由度を持つフリゲが「ネフェイスト」なのです。

Nepheshel(ネフェシエル)とは

Nepheshel(ネフェシエル)は、一切の記憶を失わせる「閉ざされた島」の海岸に倒れていた主人公を中心に物語が進みます。

 

島には同じように記憶を失っている人々がわずかに存在し、探索に赴く人も。彼らも主人公と同じく、冒険者なのか。そもそも自分は本当は何者なのか。シナリオが進むと徐々に謎が解けていきます。

 

Nepheshel(ネフェシエル)の大きな特徴は、物語開始時点から「閉ざされた島」のどこにでも行くことができる行動の自由度。

マップで敵の居場所を確認することができるので、敵を避けたり、脇を突っ切ってアイテムを回収するなどして戦闘せずとも先に進むことが可能。

またNepheshel(ネフェシエル)は戦闘システム上、レベルを上げるだけでは敵に勝てず、敵との「属性の相性」を把握する必要があります。属性の相性さえ良ければ、たとえレベル差が大きく開いていても属性補正がレベル差を埋めてくれます。

 

必ずしも登場人物全員を仲間にする必要もなく、物語に必要なアイテムも少なく、シナリオを順序立てて読み解く必要もなく、謎はあくまで物語の中で明かされる「断片的要素」からプレイヤーが読み解いていくこととなります。

2002年のゲームとして極めて先進的で、商業作品と比較しても、2020年現在でも本作と同等の自由度を持つRPG作品は少ないでしょう。オープンワールド系ゲームを先取りした存在だったとも言えるかもしれません。フリーゲームの歴史に残る傑作です。

イストワールとは

イストワールは2003年に発表された、RPGツクール2000製のフリーゲーム。

 

物語は主人公と7人の仲間たちがある館に招待されることから始まります。ただし8人を集めた館の主は行方不明。ただし館の主が8人を招待した理由そのものは「世界崩壊の理由を突き止め、原因を排除すること」と明らかになっています。

主人公たちは外へと続く扉をかいくぐり、世界の唯一の希望として「世界崩壊の理由を突き止め、原因を排除すること」に挑みます。

 

イストワールには「世界崩壊までの制限時間」が設けられています。ただしゲームが進行しても、世界が実際に崩壊することはありません。プレイヤーは「世界が崩壊すること」だけを告げられ、突然制限時間付きの世界に放り出されますが、あくまで広大なマップの中でできることだけをやればOK。

 

全ての敵と戦う必要はなく、逃げたければ逃げれば良い。時間が経つほどにだんだん世界は崩壊していきますが、だからと言って責任を問われるわけでもありません。ダンジョン探索は楽しく、雪の世界から深い森、観念上の世界など様々な場所を探索でき、アイテム収集も捗ります。

戦闘をやりまくるのもOK、アイテムを集めまくるのもOK。イストワールもまたネフェシエルから影響を受けたゲームであり、シナリオは断片的に明かされます。この「断片」を集める作業に没頭するのもOK。

 

イストワール作者のクリア想定時間は「1時間〜30時間」。幅がありすぎですが、本当にクリアだけに専念すればあっという間のゲームです。それでも30時間は楽しめる「奥行き」がイストワールにはあります。

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ネフェイスト系フリーゲームの特徴

ストーリーやシナリオよりも「高い自由度」を優先したダンジョン探求

ネフェイスト系フリーゲームの最大の特徴は、やはり高い自由度を優先したダンジョン探求です。

 

一般的なRPGでは、ストーリーを起承転結に沿って進めることを優先し、ダンジョンは段階的に解放され、シナリオも順序立てて説明されます。

 

しかしネフェイスト系フリーゲームは、ダンジョンが「圧倒的に広大ながらも制限されている」のが特徴。つまり「レベルを上げないと入れないダンジョン」や「後から開放されるステージ」が(ほぼほぼ)存在しません。あってもごく少数だったり、知恵を絞れば忍び込めたりします。

 

つまり物語が始まって、いきなりすぐ佳境のダンジョンに突っ込んでいくこともできます。またダンジョンそのものは「制限されている」と書きましたが、通常のRPGであれば一本分に相当するような広大なダンジョンがいきなり開放されているとイメージした方がよく、超広大。1つ1つ探索していくプレイもとても楽しいです。

戦闘は「避けること」もできる

ネフェイスト系フリーゲームでは、戦闘は強制されません。

 

敵の出現ポイントがあらかじめわかったり、敵と遭遇した際に「逃げるまでの時間的猶予」が確保されていることが多く、ひたすら逃げに徹してプレイすることもできます。

 

ちなみに戦闘を強制されないということは、RPGの定番の「仲間集め」も強制されないということです。仲間を集めず、孤独に、もしくは超少人数のパーティーで世界を救うプレイもできます。逆に大人数のパーティーで、魔物とその時々で相性が良いメンバーをアサインして戦うことも可能。

二周目も楽しめる設計

ネフェイスト系のゲームでは「絶対にクリアしなくてはいけないボス戦」は少なく、物語が佳境に入ればボス戦が続くものの、それ以外のステージでは戦闘を回避しまくることもできます。

 

アイテム収集も同様で「絶対に集めないといけないアイテム」は少なめです。

 

逆に言えば多くの要素をスキップしたまま、先に行くことができるということです。ある意味、一周目からアイテムコンプリートを目指したい人などには向いていない設計かもしれません。

 

ですが圧倒的な自由度は間違いありません。ほとんどの人は二周目をプレイすると、同じゲームなのに一周目には気づきもしなかったような新要素と出会ったりするでしょう。

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ネフェイスト系おすすめフリーゲーム

Nepheshel(ネフェシエル)とイストワールにインスパイアされている、新しいフリーゲームを紹介します。

エンチャントファーム

ネフェイスト系の系譜を継ぐ、新作フリーゲームで珠玉の出来を誇るタイトルは「エンチャントファーム」です。

エンチャントファームは2ch発祥のフリーゲーム制作イベント「VIPRPG」で、2014年に発表された作品。

Nepheshel(ネフェシエル)とイストワールに匹敵、もしくは上回るほどの広大なマップを完備し、なおかつバトルの属性補正をはじめとする戦略性が練りこまれています。コンシューマーゲームで言えば、バトルに関しては「ポケモン」に近い要素を持ちます。

またVIPネタも盛り込まれ、Nepheshel(ネフェシエル)とイストワールにはないギャグ要素が入っている点も新しいです。こちらの記事でより詳しくレビューしています。

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