VIPRPG「エンチャントファーム」考察・感想レビュー!おすすめネフェイスト系フリゲ

フリーゲーム
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エンチャントファームとは

エンチャントファームはVIPRPG2014に出品されたRPG作品で、プレイ時間目安は30時間前後。

フリーゲームファンなら「ネフェイスト系」の要素に、ポケモンの「属性」に基づいた戦闘補正を付け加えたゲームと呼ぶと分かりやすいでしょうか。圧倒的自由度と序盤の分かりづらさはネフェイスト的です。

コンシューマータイトルでは「ロマンシング サ・ガ」と「ポケモン」をミックスしたようなゲーム性に近いです。

 

クリア前に「絶対に倒さなくてはいけない敵」の数はわずか7体で、しかも7体は終盤にまとまって登場。途中のステージにも倒すボスはいるにはいるもののスルーすることができます。

 

途中で重要アイテムとなる「扉を開くために必要な鍵」も、鍵を入手できる場所が複数あったり、消耗品の適当な鍵で代用できたりします。シナリオらしいシナリオも、あるにはあるものの一方通行で物語が進むわけでもなく、人によってはかなり戸惑うでしょう。

 

圧倒的に広大なマップとシナリオ進行の自由度で、基本的にVIPRPGらしく良い意味で軽いノリで進みます。

ストーリー

記憶喪失のまま牢屋にいる主人公の「脱出」が主なストーリー。牢屋に閉じ込められる中、見つけた妖精に話を聞き、主人公は自分がいる島が呪いのかかった孤島であることを知ります。しかも自分も不老不死の呪いがかけられています。

呪いの元凶を解くために、主人公は仲間を集めて冒険に出ます。

 

大まかなストーリーは上記の通りですが、エンチャントファームにおいてストーリーは言うなれば「背景」。

 

VIPRPGっぽいネタが散りばめられたキャラクター達を見て、クスリと笑ったり「ボスのアイドルを倒すとファンが襲いかかってくる」といったギャグがストーリー以上に見所と言えるでしょう。

後半に行くとだんだんシナリオが暗さを増していき、ストーリーの本筋に戻っていくものの、全体的にはシナリオ以上に自由度を楽しむゲームです。

戦闘

戦闘はサイドビュー。20を超える仲間キャラを敵との属性の相性に合わせて使い分け、バトルを進めます。

属性の相性によって相手に与えるダメージ値が激変する上、「仲間を陣形のどこに配置するか」や「武器補正」「スキル補正」によってもさらにダメージ値が増減。戦闘中には武器と盾の持ち替えも発生。補正だらけのため、属性同士の相性を最低限覚える必要が出てきます。「RPGは好きだけど、戦闘は苦手」という人は正直、1周目は「慣れる」つもりでやったほうがいいかもしれません。

雑魚を倒して慣れるのも良いでしょう。雑魚は倒すと、画面外に吹っ飛んでいくのでスッキリします。

ちなみに困ったら「素早さ」を上げまくるのがおすすめ。主人公側の攻撃命中率は全編を通して比較的高いので、素早さを上げて相手の攻撃を回避しまくりつつ、自分の攻撃を当てていくという戦法がそこそこ効きます。

また「戦闘を回避し続けて、ストーリーを後半へと進める」のも有りです。ボス戦をスルーすることもエンチャントファームでは可能ですし、舞台の孤島(KOTOU)は、ダンジョン同士が繋がっており「鍵」さえあれば序盤から強敵が蠢く死地に突撃していくこともできます。

グラフィック

マップの作り込みは圧巻で、孤島(KOTOU)の広さに圧倒されるはずです。進めば進むほどどんどん違うダンジョンが開け、どこまでも孤島が続いています。

洞窟に雪原に、カレー屋さんまで立ち並び、フィールドマップの概念がないためダンジョンとダンジョンは繋がっています。エリアからエリアへどんどんテレポーテーションしながらサクサク進めることができる一方で、あまりにマップが広いので鍵や扉の場所や、宝箱を探すのは苦戦するかもしれません。

音楽

音楽は全体的によくグラフィックとマッチしています。個人的には中央街道のBGMが好きです。

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エンチャントファーム感想レビュー

ゲームシステムについて

VIPRPGですが、VIPRPGに馴染みがない人でも遊べる基本的にはオーソドックスなRPG。ただしフリーゲームとは思えないレベルの広大な孤島のマップには戸惑うかもしれません。

またRPGをクリアするときに「すべての要素をクリアする」ことを目指す人にも向かないです。良くも悪くもマップが広大で要素が多数。宝箱の数は数えきれず、鍵や扉がどこにあるのかも細かいものまでは覚えきれない人の方が多いはず。なおかつマップもステージも、攻略wikiなしでは進めていくのが難しい難易度です。難しいというより「自由度が高すぎる上に、(無駄に)要素が多すぎて何から手をつけていいのかわからない」感が強いです。

なので敵を全て倒したり、アイテムを全部集め切るような楽しみ方をするとしたら二周目から。一周目はわかるところだけざっくりクリアして、そのオープンワールドのような広大さと自由さを楽しみたい人向けです。

戦闘について

慣れると楽しいですが、慣れるまでは難しいです。ポケモンシリーズのバトルが好きな人であれば、属性相性の感覚が比較的早く身につき、「どの属性の相手にどの属性をぶつけるか」を大量のパーティーメンバーの中から考えるのが楽しくなってくるはず。

武器と盾を2つずつ持つことができ、切り替えながら戦えるのもちょっと珍しいです。敵の攻撃が(連続攻撃の場合でも)最初の一回は事前に見えるので、攻撃に合わせた盾を随時切り替えてダメージを最小限にしながら戦うことができます。

属性相性と、相手の攻撃に合わせた盾選びをマスターするとかなりテクニカルな戦いが楽しめます!(ただし慣れるまでは時間がかかるかもしれません。戦闘の仕組みについて、全体的にエンチャントファームは説明不足感が否めず、この点は悪い点ですね)

ストーリー全体について

エンチャントファームはゲームシステムやキャラクターの個性、複雑な戦闘こそが本丸と言って良いです。逆に言えば、ストーリーは「主人公は呪われた超広大な孤島から脱出しようとしている」以上でも以下でもないです。

見逃して困るアイテムも敵も(最後に倒す必要がある7体の敵を除いては)特になく、アイテムは拾いきれないものと割り切り、倒せない敵はスルーしてどんどんダンジョンの先に進んでいきましょう。ハクスラ好きの人に向いた設計かもしれませんね。

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