VIPRPG名作「ふしぎの城のヘレン」考察・感想・レビュー!序盤攻略も

フリーゲーム
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ふしぎの城のヘレンとは?概要

ふしぎの城のヘレンは、2ちゃんねる発祥のゲーム制作イベント「VIPRPG 2011」に出品されたRPGツクール2000製フリーゲーム。

  • マイベスト部門:1位
  • テクニック部門:2位
  • グッドバランス部門 : 1位
  • ユーザビリティ部門 : 1位
  • シナリオ部門 : 2位
  • 雰囲気部門 : 1位
  • 演出部門 : 1位

上のようにVIPRPG 2011のほとんどの部門で上位入賞を果たしています。主人公はエルフの少女・ヘレン。開発者のさつ氏は「愛はさだめ、さだめは死」など有名フリーゲームの開発も担当しており、タクティカルなバトルシステムに特徴を持ちます。

VIPRPG 2011の入賞作で2ch発祥ではありますが、VIPネタが分からなくとも十分に楽しめる作品。VIPRPGには大きく分けて2通りの作品があります。

  • もしもシリーズをベースとした作品
  • 上記以外の作品

「VIPRPG」という言葉から多くの方がイメージする、2chネタを使った作品は1つ目の「もしもシリーズ」に該当します。一方「ふしぎの城のヘレン」はもしもシリーズではなく「上記以外の作品」となります。

ヌルヌル動く緻密なドット絵が美しく、タクティカルな戦闘は詰将棋のよう。敵の攻撃や行動にあわせて最適な攻撃を繰り出さなくては弱い敵にも勝てず「適当にボタンを押していれば勝てる」という難易度ではありません。数時間でクリアできる全体のボリュームも程よく、長すぎず、短すぎない快適な作品です。

「ふしぎの城のヘレン+」では隠しダンジョンと英語版追加

2016年3月からはSteamで「ふしぎの城のヘレン+」が配信開始。VIPRPGで発表されたフリーゲーム版に加え、隠しダンジョンが追加。なおかつSteamを通じた全世界配信のため、英語版が追加されました。

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ゲーム内容

ふしぎの城のヘレンは美しいドット絵と、一対一で魔物とタイムカウントの中で戦うターン制バトルを特徴とするRPGです。

「謎解き」「仕掛け」といった要素も重視されています。迷宮の中には様々な仕掛けや謎解き要素があり、中盤〜終盤になると道順さえも隠されていきます。

ヘレンのキャラクター設定にも仕掛けがあります。ニューゲーム当初、ヘレンには「文字が読めない」という設定があり、家にある本や看板などを見ても彼女は「?」と思うだけ。後半になり、改めて序盤に気になってちた本などを見直してみると大きな気づきが生まれます。

ストーリー

エルフの少女・ヘレンは森の小屋で、兄と羊と一緒に生活しています。空き地の北には古い遺跡がありますが、兄は「絶対に近づいてはいけない」と言います。北の遺跡にヘレンが向かうことから、物語は始まります。

ストーリー自体は全体で5時間程度と短くまとまっており、短め。しかし物語の後半、ヘレンが文字を読めるようになって初めて知る様々な事柄は驚きに満ちています。隠しアイテムなど嬉しい情報もあれば、知らなかった方が良い情報も。

短いながらも完成度が高いシナリオと言えるでしょう。

戦闘

戦闘は詰将棋のような戦略性が詰まっています。本作の戦闘は下記のような仕組みになっています。

  • 主人公・ヘレンと敵一体が1対1で戦闘する
  • 戦闘中のアクションは「行動まで」「効果(攻撃)」「防御」の3つの項目のみ。
  • アクションを決定すると「行動まで」の待機時間が0になると、アクションが発動
  • 攻撃側の攻撃力から防御側の防御力を引いた値がダメージ

例えば、ヘレンの攻撃について考えてみましょう。

  • ヘレンの「行動まで」が5
  • 敵の「行動まで」が13

の場合、ヘレンはまず相手の「行動まで」が8になった時、一度攻撃します。続いて相手の「行動まで」が3になった時にもう一度攻撃。2回の攻撃後、相手の攻撃に移ります。

つまり「行動まで」の待機時間が短ければ短いほど、相手に一方的に攻撃ができます。ただし一回一回の攻撃力は小さく、防御力が高ければ相手にダメージを与えることはできません。

逆に言えば、自分自身も盾でしっかり防御をすればダメージを受けることなく戦闘を進められます。

戦闘で使うアイテムは大きく分けて5種類に分かれます。

効果と防御がどちらも中程度に高く、汎用性が高い。ただし待機時間も長い
待機時間が短く攻撃を連発できるが、ダメージが小さい
魔法 攻撃・回復・補助のいずれも強力だが、待機時間が長く、無防備。必殺技に当たる
防御力が高いが、攻撃ができない。弱点は魔法。
補助 他のアイテムに補助効果を与える

自分と敵は、互いに「効果」「防御」「行動まで」の数値が見えており、行動するたびに次の装備を選びます。

敵のAIは非常に優秀。例えば、相手が剣を選んだとしましょう。この時、自分は弓で攻撃を連発しつつ、相手のカウントが少なくなってきたタイミングで盾を構えるとダメージを抑えられます。

しかし自分が盾を選んでいることは、相手にも筒抜けです。盾を選んで防御特化になっているところに、素早く魔法を浴びせかけてきて大ダメージを与えられてしまうことも。

逆に言えばこちらが盾を見せて相手の魔法を誘発したら、詠唱中に盾の行動を終了し、弓を連発すれば勝てることも。こうした読み合いが非常に面白いです。

グラフィック

グラフィックは非常に高レベルなドット絵で、ヌルヌル美しく動きます。またどのキャラクターもRPGツクール2000、もしくはRPGツクール2003に初期から用意されている素材キャラクターであることもポイント。

RPGツクールのRTPキャラクターを丁寧に活かしたドット絵アニメーションは「粋」です。

音楽

サウンドは多くの素材サイトから、名曲と呼ばれる素材を使用しています。主張が強すぎず、弱すぎず安定感があり、ゲームの雰囲気を演出しています。

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ふしぎの城のヘレン感想・考察

  • シナリオ
  • バトルシステム
  • グラフィック
  • 音楽

のバランスが非常に良く、謎解き要素とシナリオ、タクティカルなバトルが噛み合った短編フリーゲームRPGの傑作。謎解き要素や戦略要素に加え、ちょこちょこと挟み込まれるキャラクターのコミカルな会話も愛らしいです。

ちなみに管理人は序盤のグリフォン相手に苦戦しました。

グリフォンは魔法を詠唱中にツメで攻撃してくるのが1つのパターンで、魔法の発動タイミングを読み間違えると難しい展開になります。グリフォンの弱点は防御の待機時間が長いこと。弓を連発して防御を誘い、魔法や剣で攻撃し、相手のタイムカウントが短くなったら盾を構える・・・という繰り返しでクリアできるはずです。

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ふしぎの城のヘレン序盤攻略

ここからはふしぎの城のヘレンの序盤攻略をしていきましょう。とりあえずロングソードは終盤まで使えるチート武器なので、おすすめ。人によっては序盤武器をそのまま終盤まで使い続けてクリアすることも珍しくないです。

ロングソードは隠し通路でゴブリンを倒すと入手できます。

北の遺跡

スケルトン

一番最初に遭遇するやっかいな敵。

スケルトンを倒した後は回復の時間がないまま、次のボスとの戦いになるため「スケルトン相手にノーダメージで勝利して、次のマップに進む」のが1つのコツです。逆に言えばスケルトンに苦戦すると、なかなか面倒です。

対スケルトンの段階では「サンダー」をまだ入手していないため、戦法は「盾で守ってロングソード」もしくは「盾で守って弓」。

ロングソードを+2に強化すると、盾で守りつつ2回ロングソードで攻撃すると勝てるようになります。強化をしていない場合は、弓を連発しながら盾で守る戦法も安全性が高いのでおすすめです。

ゴーレム

ゴーレム戦は比較的ラクです。初手は相手の大技「地ならし」。行動ウェイト22と長く、こちらも初手でサンダーを放つことができます。

ゴーレムの次の手は「地ならし」もしくは「防御」。次の手が地ならしの場合はロングソードで攻撃。防御の場合はサンダー。サンダー3回分の攻撃で勝利できます。

グリフォン

グリフォン戦は序盤の敵の中では、もっとも苦戦しやすいです。

弓や剣で攻撃すると防御をして、ダメージを与えられません。こちらがサンダーを使おうとすると、もっと素早い魔法を浴びせかけてきて一方的に大ダメージを喰らいます。

おすすめはまず弓を連発し、相手の防御を誘発。相手が防御をし、行動ウェイトが長い場合はサンダー。短い場合は盾で防御しつつ、相手が魔法を詠唱してきたら弓に切り替えて再び攻撃。

行動ウェイトが長くなるタイミングを見計らって、サンダーで攻撃するのが勝ち筋です。

 

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