ウィザードリィ風(ウィザードリィ系)ゲームとは?定義
ウィザードリィ風(ウィザードリィ系)ゲームというジャンルを知っていますか?
ウィザードリィは1981年に発売されたApple II用ソフトウェアで、今日に到るまでハードコアなハクスラ(Hack and Slash)系RPGの金字塔として知られるタイトル。
ウィザードリィは「ディアブロ」と並び、ハクスラ(Hack and Sladh)の源流と呼ぶべきタイトルでもあります。
ゲーム性は極めてシンプルで
- 地下深くの3Dダンジョンに潜る
- ダンジョンの魔物や敵と次々に戦って勝利する
- 宝箱を開けてアイテムをゲットする
- 宝箱を不用意に開けて罠にかかって死ぬ
上のような流れを延々と繰り返し、ストーリー性よりも「敵と戦うこと」「強くなること」自体を目的化していると言っても過言ではありません。
ハクスラ系ゲームはこちらの記事でもまとめています。
ランダムエンチャントと呼ばれるゲームシステムを導入しているケースが多いことも特徴で、ダンジョンはランダム生成。武器やアイテムにもオプションで特殊効果を付与できることが多く、同じ装備でも強さがピンキリ。つまり「強さに限界がない」ことも特徴的です。
今回はウィザードリィ系に位置付けられるフリーゲームを3本紹介します。
流れよ我が涙、と魔法使いは言った
「流れよ我が涙、と魔法使いは言った」はウィザードリィ系短編RPGで、総プレイ時間の目安は3時間〜5時間前後。
迷宮の中で行き倒れとなっていた魔法使い「ランタナ」と、彼女を助ける盗賊の「ローランド」を中心に最大6人のパーティーで迷宮の最下層を目指すクラシカルなダンジョンRPG。キャラクターメイキング要素や難易度が高い戦闘、宝箱に仕掛けられた罠などウィザードリィ風要素が多数盛り込まれています。
特に難易度が高く設定されているのが、回復アイテム関連。
ウィザードリィには「キャラロスト」と呼ばれる状態異常が存在し、死亡からの蘇生に失敗したケースやエナジードレインでレベルが0以下に下げられた場合などに「復活が不可」。キャラクターが丸ごとデータから削除され、二度とゲーム内で使用できなくなります。
「流れよ我が涙、と魔法使いは言った」ではキャラロストこそ仕様に無いものの、回復コストが圧倒的に高く設定されており、仮に仲間を一体蘇生させようとすると手持ち資金の9割近くの資金が必要となります。回復アイテムも高く、宿屋も高く、HPをなるべく減らさずに戦闘し続ける緊張感のあるスリリングな戦いを短いプレイ時間の中でも満喫できます。
JASIN
JASINは2001年に登場したRPG「BUSIN」にインスパイアされた、ハクスラ系フリーゲーム。
JASINのインスパイア源となった「BUSIN」は「真・女神転生」シリーズのディレクター岡田耕始さんが、ウィザードリィをベースに制作した作品。ウィザードリィの版権元・サーテック社の倒産後に権利を引き継いだオンタリオ・インク社がウィザードリィの版権を使用したゲームの制作を複数の会社に持ちかけ、その中で生まれたのがBUSINでした。
JASINはBUSINをベースに、2012年に登場。RPGツクールXP製で、総プレイ時間は15時間程度。
主人公は聖都ローゼンタールを拠点に、宿でレベルアップや仲間の入れ替えをしながら、迷宮へと入っていきます。
ウィザードリィとBUSINの良いところを忠実にクローンにし、BUSINでおなじみの「トラップゲーム」も搭載。ウィザードリィもBUSINも好きな方に、おすすめのゲームです。
Abyss and Dark ~平和の代償~
Abyss and Dark ~平和の代償~は、初期ウィザードリィライクなフリーゲーム。ウィザードリィファンの方にとってはファミコン版1~3の感覚で楽しめます。
宝箱の罠の難易度が本家ウィザードリィと比較するとやや易しめに設定されており、3Dダンジョンが苦手な方でも一度歩いた箇所はオートマッピングされるため、適当にさまようだけでもある程度マップが完成されていきます。
シンプルイズベストなテキストと一枚絵の立ち絵による戦闘シーンは、まさにファミコン版ウィザードリィ。
本家本元の初期ウィザードリィをフリーでプレイしてみたい方には、クローンですが十分におすすめできる作品です。
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